研究課題/領域番号 |
17K13577
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鎌倉 夏来 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00791831)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 技術軌道 / 製造業 / イノベーション / 立地履歴 / 化学産業 / 工作機械産業 / 機械産業 / 経済地理学 / 産業立地 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、日本の製造業大企業における技術軌道の空間性に注目し、そうした軌道の形成過程を、研究開発機能の立地履歴やイノベーションがいかに実現されてきたかを、産業間の比較分析によって明らかにすることである。日本の工作機械企業と化学企業を比較すると、ともに技術的には欧米企業へのキャッチアップから事業が展開され、関連産業との地理的近接性や緊密な関係性により、独自の技術蓄積を重ねてきた。特に、北陸地域に集まっている中堅企業のように、ニッチ市場において強みを持つような企業の技術軌道は、付加価値の高い新製品の開発に成功してきた化学企業の事例における技術軌道と類似していることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
知識の創造と拡散がいかにして起こるのかを明らかにすることは、地理的に不均等な経済成長を理解するために重要である。企業の技術軌道の多くは、ある一点で形成されるものではなく、中央研究所や事業部の研究所、生産拠点など、空間的に分散した拠点で誕生するものである。本研究では、日本の製造業大企業における技術軌道の空間性の事例研究を行った。イノベーションの形成過程は複雑であり、企業や産業単位での質的・量的研究の積み重ねは、イノベーションの地理的特徴を明らかにしようとする関連分野において必須である。また、産業政策・地域経済政策を検討するにあたっては、こうした事例研究による知見の蓄積が求められる。
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