研究課題/領域番号 |
17K13690
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
国際関係論
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研究機関 | 国際教養大学 |
研究代表者 |
堀井 里子 国際教養大学, 国際教養学部, 助教 (30725859)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | European Union / Mediterranean / NGO / Search and Rescue / Partnership / Refugee / Migration / Border Control / EU / 地中海 / 海上捜索救助(SAR)活動 / 移民・難民 / 国境管理 / 難民 / 国境なき医師団 / MOAS / 難民危機 / EU国境管理 / 海上捜索救援活動(SAR) / 政策ネットワーク論 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、地中海を渡る移民・難民の海難捜索救助活動を行うNGOの役割を、EU・加盟国との関係性という観点から解明することである。調査にあたってはMOASやMSF含む4組織に注目し、また各組織の理念・目的と活動内容を基にして、EU・加盟国との関係性がいかに協力、補完、動員、対立という分類で捉えられる関係性を築き、どのように変容していくかを分析した。当初はNGOと政策執行主体は補完的関係にあると想定していたが、実際には協力から動員、対立へと関係性が変容している様相を捉えられた。また、NGOの中でも目的に対する姿勢が異なり、EUや加盟国に一枚岩となって対抗できない脆弱性も明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、NGOのEU国境ガバナンスへの制度化の可能性がいまだ低い現状を指摘するとともに、その関係性は静的ではなく、ダイナミックに変遷すること、NGOの中で、また政策執行主体の中でも異なることを指摘した。また「欧州難民危機」の状況を、NGOの視点および政府との相互作用から指摘し、それを国内外に発信した。一定の国境に大規模かつ非正規な形での人の流入が発生した場合に、政府とNGOがそれぞれどのような対応をし、その対応がどのようなアウトプットをもたらしうるのか示唆を与えるものであり、地域的特殊性を越えて世界の諸地域・諸国家が国境管理体制を再編する上で重要な視点を提供した。
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