研究課題/領域番号 |
17K13905
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 早稲田大学 (2018-2019) 東京成徳大学 (2017) |
研究代表者 |
石井 辰典 早稲田大学, 理工学術院, 次席研究員(研究院講師) (40708989)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | シャーデンフロイデ / 罰 / 攻勢 / 利他主義 / 協力 / 公正 / 規範逸脱 / 社会系心理学 / 実験系心理学 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、他者の不幸を喜ぶという感情経験;シャーデンフロイデが、不公正な人物への罰達成に伴う快感情に由来するという仮説を実証的に示すことであった。不公正者に罰を与える動機はサンクション行動傾向尺度(森本他, 2006)や応報信念尺度(Gerber & Jackson, 2013)などで多角的に測定し、そして様々な不幸場面(就職活動での失敗、傷害事件で懲役刑を受けるなど)を用いてシャーデンフロイデの測定を行った。その結果、社会正義を目指す動機ではなく、不公正者を苦しめようとする動機の高さが一貫してシャーデンフロイデを予測することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シャーデンフロイデとは、他者の不幸を喜ぶ感情のことであり、一般には非道徳的な感情であるとされることも多い。しかしながら本研究の結果は、この感情が、ヒトの協力的な社会の維持に必要な「規範違反者への罰」に関わり、社会にとって不可欠な心的仕組みに由来している可能性を示した。このことはシャーデンフロイデという感情の再評価を促すとともに、この感情には進化心理学的に裏付けられた社会的機能があることを示唆するものである。
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