研究課題/領域番号 |
17K13924
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
山本 晃輔 大阪産業大学, 国際学部, 准教授 (60554079)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 嗅覚 / 自伝的記憶 / 加齢 / 高齢者 / 精神的健康 / 認知機能 / 嗅覚同定能力 / 心理学 / 記憶 |
研究成果の概要 |
超高齢社会への移行から,高齢者における認知機能および精神的健康の低下が社会問題となっている。このような背景のなか,本研究では,高齢者を対象として,嗅覚刺激による記憶の想起が認知機能や精神的健康とどのように関連するのかを検討した。その結果,高齢者は若年者よりも嗅覚同定能力などの一部の認知機能に低下はみられるものの,想起される記憶の特性については加齢の効果は明確に生じにくいことが明らかになった。さらに高齢者は若年者よりも嗅覚刺激によってポジティブな記憶を想起しやすく,それが主観的幸福感の促進にもつながる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者を対象とした嗅覚や記憶研究はこれまでも行われてきたものの,それらと高齢者の認知機能や精神的健康との関連を研究した研究はほとんど行われてこなかった。本研究では,嗅覚刺激によって想起される記憶特性と,嗅覚同定能力等の認知機能や,主観的幸福感との関連性が示唆されたことから,当該分野における一定の学術的意義はあるものと考えられる。 また,本研究から,こうした記憶の想起が精神的健康を高める可能性が示唆された点は大きい。今回の基礎知見にもとづき,今後,医療,福祉領域において高齢者を対象とした嗅覚刺激による回想法プログラムの開発,実装が期待される。
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