研究課題/領域番号 |
17K14091
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ナノ材料工学
|
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
松本 尚之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (20772669)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | カーボンナノチューブ / 触媒反応 / 貴金属触媒 / 触媒改質 / 高効率合成 / エチレン / 合成効率 / 触媒 / 改質 / ナノチューブ・フラーレン / 触媒・化学プロセス / ナノ材料 |
研究成果の概要 |
単層カーボンナノチューブ(SWCNT)の価格は高く、用途開発の妨げになっている。そこで本研究では、SWCNTの低価格を達成するために、触媒で改質した炭素源ガス「改質炭素源ガス」を用いた高成長効率なSWCNT合成技術の確立を目的とした。 本研究では、一般的な触媒反応システムで使用されている白金(Pt)触媒で改質した炭素源ガスを用いてCNT合成を実施することで、SWCNTの成長効率が約3.5倍向上した。また、この合成技術はSWCNT成長効率を向上させるだけでなく、SWCNTの直径制御も可能な知見も得た。さらに、Pt触媒の再利用も可能であり、将来的なスケールアップや実用化の可能性も確認した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでのSWCNT合成に関する研究では、炭素源ガスの種類を変えることで高効率合成を達成していたが、本研究では炭素源ガスを変更することなく、触媒反応を利用した炭素源ガスをCNT合成に供給することでSWCNTの高効率成長を初めて実現したことから、学術的な意義は高いと考える。 さらに、本課題で得られた研究成果は、現在のSWCNT生産において課題である生産効率の問題を解決すると考えられる。このSWCNT生産の課題が本研究の合成技術で解決することで、SWCNTの低コスト化の実現やそれによる用途開発の拡大や促進につながり、将来的なCNT産業の底上げに貢献すると考えている。
|