研究課題/領域番号 |
17K14197
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
幾何学
|
研究機関 | 広島工業大学 |
研究代表者 |
直川 耕祐 広島工業大学, 情報学部, 准教授 (60740826)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 特異点 / カスプ辺 / 交叉帽子 / 燕の尾 / カスプ状交叉帽子 / 可展面 / 離散化 / 折り紙 / 曲線折り / 異性体 / 結び目 / メビウスの帯 / コソフスキ計量 / 等長変形 / 幾何学 / 微分幾何学 / 離散微分幾何学 |
研究実績の概要 |
本研究では,特異点をもつ曲面の離散化に必要な(滑らかな曲面の)微分幾何学的性質を明らかにするとともに,その離散的対応物の研究を行うことを目的としている.2022年度は2021年度からの研究の継続により,主に特異点をもつ滑らかな曲面に関する成果を得た.具体的には以下の通りである. (1) 2021年度よりの継続として,本田淳史氏,佐治健太郎氏,梅原雅顕氏,山田光太郎氏と共同で,Zakalyukinの補題の一般化を行った.すなわち,2つの波面の像が一致するとき,ある一般的な条件の下で写像芽としての右同値が成り立つという主張を,波面の一般化であるフロンタル曲面に対して拡張した.応用として,燕の尾やカスプ状交叉帽子の幾何学的対称性に関する結果も得た.本研究の成果は論文として発表済みである. (2)また,2021年度よりの継続で,上記4人との共同研究として,交叉帽子の対称性に関する研究も遂行した.本研究では,3次元Eulclid空間内の交叉帽子特異点のまわりにおいてBruce-Westの標準形による局所座標について,ある種の一意性が成り立つことを示した.応用として,その標準形を用いて交叉帽子の幾何学的不変量を取り出すことができ,その不変量によって交叉帽子の幾何学的対称性を特徴付けることができるという成果も得た.本研究の成果も,論文として発表済みである. (3) 今後の展開として,離散可展面の特異点に関する研究についても継続中である.離散化された可展面で得られた成果を滑らかな可展面に応用する研究も遂行する計画である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症の影響により,当初予定していた研究成果の発表,研究交流の機会に制約を受けた一方で,特異点をもつ曲面の幾何学的対称性に関する研究が進んだことから,おおむね順調に進展していると判断した.
|
今後の研究の推進方策 |
特異点をもつ曲面の幾何学的性質の研究を継続しつつ,その離散化についても研究を推進する所存である.
|