研究課題/領域番号 |
17K14690
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
通信・ネットワーク工学
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研究機関 | 株式会社豊田中央研究所 |
研究代表者 |
田所 幸浩 株式会社豊田中央研究所, 戦略先端研究領域 ナノセンシングプログラム, --- (20446959)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 確率共鳴現象 / ナノスケール機械振動子 / 電界電子放出 / Nanomechanical resonator / 確率共鳴 / 雑音支援 / Field emission current / NEMS / 先端的通信 / スマートセンサ情報システム / 情報通信工学 / 統計力学 |
研究成果の概要 |
ナノスケール・センサノードではその小ささから雑音の影響を強く受け,通信感度が低下するという本質的な課題がある.そこで本研究では,生物システム等でみられる確率共鳴現象という非線形物理現象を用いて課題解決に取り組んだ.2017年度では,アンテナ出力電流の非線形特性を生かすと現象が起こり,微弱な出力電流を簡易に増幅でき感度が改善される点を見出した.次年度ではセンサノードでの電波受信メカニズムに非線形性が存在するか否かを理論的に検討した.通信周波数と振動の共振周波数を少しずらすことで分岐現象が発生し,非線形振動が発生することを見出した.このような非線形性を活用することで本現象を活用できる可能性は高い.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通常、雑音を抑えるためにはローパスフィルタ等のフィルタリング、最尤推定などの信号処理手法がとられる。このような既存手法の雑音抑圧性能は理論的に保証されているが、その実現のためには追加の専用ハードウェアや高負荷な処理が必要となり、ハードウェアサイズに限りのあるナノスケール・センサノードでは採用できない。本研究では、問題となる雑音を逆に活かすという逆転の発想により検討を行い、簡易な雑音の抑圧、感度改善の可能性を見出した。これによりナノスケール・センサノードの感度改善の方策が一つ示されたことになり,今後の研究開発の指針として活用できるものである.
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