研究課題/領域番号 |
17K14869
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物機能・バイオプロセス
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
尾島 由紘 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 講師 (20546957)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 外膜小胞 / フロック / 大腸菌 / タンパク質分泌生産 / インターフェロン / パラオキソン / 細胞外小胞 / OMV / タンパク質分泌 / グリセロール / 細胞外分泌 / 有用物質生産 |
研究成果の概要 |
本研究では,大腸菌の外膜小胞と呼ばれる細胞外ナノ粒子を用いたタンパク質分泌生産プロセスの開発と,外膜小胞により形成誘導されるフロックと呼ばれる自己凝集体を用いた有害物分解反応を検討した.外膜小胞の生産では,膜関連遺伝子の2重欠損により約30倍に促進した.さらにヒトインターフェロンの組換え生産により,外膜小胞を介した分泌生産が可能であることを実証した.フロック形成では,有機リン系農薬であるパラチオンの中間分解物であるパラオキソンの分解酵素ホスホトリエステラーゼをフロック表面に修飾させたが,分解反応速度は向上せず,活性を維持した状態での発現が課題として残った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,学術的にも興味深い微生物の外膜小胞を利用した有用タンパク質の分泌生産を実証した点で,得られた研究成果の社会的意義は大きい.また外膜小胞が重要な役割を果たしているフロック形成に関しても,有害物分解酵素をフロック表面に発現可能であることを示した.このようなアプローチにより,微生物の自己凝集体であるフロックの機能修飾を提案したのは本研究が初めてであり,従来のバイオプロセスを新たな切り口から見直すという点で学術的意義を持ち,微生物が関与する分野・産業への波及効果は大きいものと期待される.
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