研究課題/領域番号 |
17K14989
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍生物学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
原 敏文 愛知学院大学, 薬学部, 助教 (80456219)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 癌 / 転移 / ノンコーディングRNA / RNA / スキルス胃がん / 浸潤・転移 / 機能性RNA |
研究成果の概要 |
スキルス胃がんは、高頻度に転移を起こす極めて予後の悪い癌である。本研究では、タンパクに翻訳されない長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)に注目し、癌の転移の分子機構の解析を行った。我々研究グループが樹立した腹膜転移細胞モデルを用いて統合的遺伝子発現解析を行った結果、これまでに癌の転移では機能の知られていない数多くのlncRNAが癌転移能獲得に伴って発現変動していることが明らかとなった。また、lncRNAの発現変動により、癌細胞の増殖が変動することを明らかにした。本研究により、lncRNAがスキルス胃がんの腹膜転移の新たなシグネチャーとなることを提起している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の癌治療において、癌転移を標的とする治療薬は開発されていない。その原因の一つは、癌転移の分子機構が未だ解明されていないことにある。本研究では、ヒトスキルス胃がんの腹膜転移細胞モデルを用いた解析により、これまで癌の転移で機能の知られていない数多くのlncRNAが癌の転移能獲得に伴って発現変動していることを明らかにした。本研究の成果は、腫瘍におけるlncRNA発現レベルが癌転移を予測するための転移予測マーカーをして利用できることを示唆している。今後、さらに研究が進むことで、将来的に癌転移の分子機構解明の一端を解き明かすだけでなく、癌治療薬の開発に繋がる可能性を秘めている。
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