研究課題/領域番号 |
17K15018
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
栗本 遼太 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (10753957)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | RNA / eIF2gamma / 肺癌 / 転写開始因子 / マイクロRNA / microRNA / 腫瘍 / タンパク質翻訳 / 転写後修飾 |
研究成果の概要 |
翻訳開始因子eIF2gammaをsiRNAによって抑制することで、eIF2aのリン酸化及びその下流因子の発現がタンパク質レベルで促進され、肺癌細胞株の 腫瘍増殖が抑制された。また、eIF2のshRNAによるノックダウン細胞株を作成し、マウスXenograftモデルによる腫瘍増殖能を検討したところ、皮下移植モデルにおいて腫瘍の増殖能の抑制が認められた。さらに、eIF2gammaのHA配列を有するノックイン細胞をCRISPR-Cas9法を用いて 樹立した。現在のところ、個別のタンパク質翻訳解析のため、樹立した細胞を用いてリボソームフットプリント法の条件を検討中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の特色は、腫瘍の治療として翻訳機能を直接標的としている点である。eIF2γを抑制することで、直接タンパク質翻訳を抑制する効果とeIF2αリン酸化抑制の解除による間接的効果の2つの効果によって、効率よく腫瘍増殖の抑制が期待される。実際、eIF2γの抑制により、click-it反応を用いた系においてタンパク質合成全体の抑制が確認され、さらにeIF2αのリン酸化抑制の解除が確認された。本研究は、肺癌のみならず難治とされる他の悪性腫瘍の新規治療戦略にもつながり、悪性腫瘍の研究に大きく貢献できると考えられる。
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