研究課題/領域番号 |
17K15121
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
柴田 俊生 九州大学, 理学研究院, 助教 (00614257)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | トランスグルタミナーゼ / 脂質修飾 / エクソソーム / 細胞外小胞 / N-ミリストイル化 / S-パルミトイル化 / パルミトイル化 / ミリストイル化 / タンパク質分泌 / Exosome / キイロショウジョウバエ |
研究成果の概要 |
タンパク質の架橋反応を触媒するトランスグルタミナーゼ (TG) は、皮膚形成や血液凝固、細胞内シグナル伝達など細胞内外の恒常性維持に必須の酵素である。哺乳類には8種類のTG遺伝子が異なる局在と役割を果たしている。一方で、キイロショウジョウバエでは1種類の遺伝子のみで細胞内外で発現機能している。しかしながら、分泌に必要なN末端分泌シグナル配列はハエTGには存在しておらず、分泌の機構は不明であった。本研究により、ハエTGの一種であるTG-Aが脂質修飾依存的に後期エンドソームと呼ばれる細胞内小器官へと輸送され、エクソソーム中に分泌されることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質の脂質修飾は、シグナル伝達因子の形質膜への局在化や活性の調節などの役割を担っている。一方、本修飾が引き起こすタンパク質の分泌に関する知見は数例が報告されているのみである。本研究により明らかにされた脂質修飾依存的な、新規エクソソーム分泌機構により、TGのみならず、エクソソーム分泌の研究分野が発展することが期待される。またTGは、肝疾患、癌、血栓形成、セリアック病などの原因にもなる。一部の疾患発症の際には、未知の機構でTGの分泌量が上昇しており、疾患発症の関係が指摘されている。また、エクソソームも炎症、癌の転移など様々な疾患に関わっているため、TG関連疾患の解明の一助となる可能性もある。
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