研究課題/領域番号 |
17K15186
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物多様性・分類
|
研究機関 | 地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪 (2019-2022) 大阪市立自然史博物館 (2017-2018) |
研究代表者 |
長谷川 匡弘 地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪, 大阪市立自然史博物館, 学芸員 (80610542)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | ポリネーターシフト / 生態的種分化 / 訪花昆虫 / ママコナ属 / トラトラマルハナバチ / トラマルハナバチ / 送粉者シフト / 訪花昆虫環境 / 種分化 |
研究成果の概要 |
送粉者シフトは、花形質の多様化を伴う生態的種分化にとって極めて重要と考えられている現象だが、どのような環境で進行しうるか、どのような過程を経て種分化に至るのかについてはほとんど分かっていない。本研究では、種分化のイベントが比較的最近起きた、もしくは進行中であると考えられる、シコクママコナ種群の花筒長が異なる複数の集団を材料に用いて、地理的な訪花昆虫環境の違いによって、送粉者シフトが起こっていることを明らかにした。また、この過程において、蛾媒花に特化した集団では、蜜量が増加するなど昆虫に対する報酬の違いも生じていることが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
送粉者シフトを伴う生態的種分化は古くから議論されている重要な生態学のテーマの一つであるが、どんな環境の下で、どのように種分化に至るのかほとんど分かっていない。本研究で用いたシコクママコナ種群は、送粉者シフトを伴う種分化の初期段階と考えられる。このようなグループは稀だが、生態的種分化の初期段階の研究には極めて有用である。これらの集団を用いることで、トラマルハナバチの分布が全くない、または極めて希薄な環境において、花筒長に違いが生じ、マルハナバチとは異なるポリネーターへの適応が見られる事が明らかになった。送粉者シフトが複数の地点で起こっていることを示した貴重な事例と考えられる。
|