研究課題/領域番号 |
17K15189
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
池田 紘士 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (00508880)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 種分化 / 緯度勾配 / 甲虫 / 遺伝分化 / 遺伝子浸透 / 飛翔能力 / 種多様性 / 進化 / 昆虫 / 生態学 |
研究成果の概要 |
“低緯度で温暖な地域ほど種多様性が高い”という緯度勾配パターンは広く知られているが、このパターンをもたらす要因は未解明である。本研究では、温帯の森林に生息する甲虫の種多様性の緯度勾配をもたらす要因について明らかにするため、低緯度と高緯度の地域の集団間での遺伝分化を調べた。その結果、低緯度に比べて高緯度で、集団間でより遺伝的に分化しているという、逆のパターンが存在することが明らかにされた。現在よりもより寒冷だった氷期には、高緯度地域のほうが森林のような環境はより限られた場所にのみ存在しており、生息環境が限られて不連続であったために、遺伝分化が進んだのだと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、生物多様性の緯度勾配パターンが形成される要因を調べることを目的とした研究である。熱帯のほうが生物多様性が高いことは広く知られ、研究もされているが、温帯での生物多様性をもたらす要因については十分な研究がされていない。本研究によって、温帯では過去の気候変動の影響を受けて集団間の分化が生じ、むしろより高緯度において種分化が生じやすい場合があることを示唆する結果を得た。よって本研究は、温帯の生物多様性創出過程に関する新たな視点を与えるものである。
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