研究課題/領域番号 |
17K15200
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
後藤 彩子 甲南大学, 理工学部, 講師 (70734680)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 受精嚢 / 精子貯蔵 / 女王アリ / アリ |
研究成果の概要 |
多くの種の女王アリでは、交尾後に、オスから受け取った精子を受精嚢の中で10年以上にもわたって保存することが知られている。本研究では、この長期間の精子貯蔵に関わる分子を探るため、受精嚢の機能と貯蔵精子の生理状態を明らかにすることを目的とした。研究期間中に、これまでに明らかとなっていた、受精嚢での高発現遺伝子の全長配列の決定とRNAi法の準備をおこなった。また、貯蔵後5年経過した精子でも、受精嚢内で不動化されたままであることを明らかにした。貯蔵精子を受精嚢外に取り出すと動き出したことから、受精嚢内に不動化させる物質があること、精子は鞭毛の機能を損なわない状態で貯蔵されていることも明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
精子が常温で10年以上生存するということは、細胞生物学の常識を覆すものであり、生物のもつ能力の可能性を考える上で興味深い。また、本研究を進めることで将来的には、家畜やヒトの精子保存方法の開発という応用的な研究にもつながることが期待できる。現在、家畜やヒトの精子保存は液体窒素による冷却が必須であり、安定的に精子を保存できる技術が求められている。精子の基本構造は各動物で共通しているため、本研究の遂行により家畜やヒトで低エネルギーかつ高品質な精子貯蔵技術へ応用が期待できる。
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