研究課題
若手研究(B)
本研究では、アブラナ科植物B. rapaにおける日本とトルコ由来系統間で特異的に引き起こされる一側性不和合性を支配する柱頭認識因子SUI1, 花粉認識因子PUI1の単離解析について報告した。さらにSUI1遺伝子の配列多型解析から機能型のSUI1遺伝子が日本で栽培される多くの白菜品種中に存在することを示した。また、花粉側因子PUI1は、自家不和合性の花粉側認識因子SP11とは異なり、主として花粉自体で発現し、配偶体的に機能する可能性を明らかにした。
アブラナ科植物の育種・採種現場においては、花粉と柱頭間の情報伝達・認識機構の結果として起こる不和合性は非常に重要な形質である。本研究で対象としたアブラナ科植物の新規一側性不和合性機構の解析により、より詳細な人為的受粉受精制御が可能となる。本研究によりもたらされた日本品種内での遺伝子多型情報は、直接国内のアブラナ育種研究者にとって有益な情報となると考えられる。さらに進化的側面からも同一種内でありながら他者を認識し、拒絶するこの機構の解析は興味深いものである。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件)
Nature Plants
巻: 3 号: 7 ページ: 17096-17096
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アグリバイオ
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