研究課題/領域番号 |
17K15215
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
作物生産科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大井 崇生 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (60752219)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | イネ / 登熟 / 毛状突起 / 環境ストレス / 形態 / 植物形態学 / 植物生理学 / 作物学 / 籾 / 走査型電子顕微鏡 / 高温障害 / 植物 / 形態学 |
研究成果の概要 |
イネ登熟期における籾への急激な転流増加に対応する未知の脱水機構について、籾の外表面に分布する小毛から排水が行われている可能性を検証した。登熟期間中のイネ籾表面 (外頴中央部) を光学顕微鏡で観察し、小毛の形態や分布を調査した。小毛は開花から15日目頃までは視野中の95%が萎凋していない状態であったが、20日目以降は99%以上が萎凋していた。小毛が萎凋しておらず、穂からの蒸散が盛んであった期間において、籾を油に沈めて水分蒸発を抑えて経時観察したところ、小毛の位置上に水滴が発生し、イネ籾における排水が初めて可視化された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではイネ籾表面における小毛からの排水という未知の現象を初めて示した。これにより、転流に伴う水分生理の解明が進むことが期待され、蒸散に伴う高温(登熟)障害耐性の向上にも繋がりうるなど、農学的価値がある。さらに、イネだけでなく多くのイネ科植物において存在意義が不明であった小毛が排水装置としての普遍的機能を有する可能性を示した点で生物学的価値もある。
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