研究課題/領域番号 |
17K15219
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
作物生産科学
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研究機関 | 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター |
研究代表者 |
井関 洸太朗 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 生物資源・利用領域, 任期付研究員 (80748426)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ササゲ / 野生種 / 乾燥ストレス / 湿害 / 遺伝資源 / 乾燥 / ストレス耐性 |
研究成果の概要 |
土壌の乾燥と過湿のいずれに対しても耐性を示すササゲ品種の育成に向けた遺伝資源として多様な環境に自生する近縁野生種に着目し、ストレス耐性評価およびそのための手法開発を行った。木枠を使った栽培法と複数の指標を用いた耐性評価によって、乾燥と過湿の両方に強い系統を選抜することができた。ストレス条件下における根の形態的応答を観察したところ、選抜した野生種では栽培種よりも水条件に応じて維管束や皮層の割合を柔軟に変化させることで耐性を獲得していると考えられた。過湿条件において、野生種よりも栽培種で通気組織が顕著に発達していたことから、野生種は通気組織によらない別の耐性機構を備えていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
西アフリカでは不安定な降雨による土壌の乾燥と過湿がササゲ生産上の問題となっている。土壌の乾燥と過湿に対する植物の応答は相反するため、双方への耐性を同時に獲得することは困難と考えられてきた。しかし、本研究においてササゲの近縁野生種から乾燥と過湿の双方に耐性を示す系統を同定したことで、今後、この材料を用いた品種育成が進むとともに、途上国において同様の手法を使った更なる未利用遺伝資源の評価が進むことが期待される。さらに、選抜した野生種では過湿条件下でのストレス耐性に重要と考えられている通気組織の発達が顕著でなかったことから、これまでに知られていない耐性機構の解明につながる可能性がある。
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