研究課題/領域番号 |
17K15224
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
園芸科学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
手塚 孝弘 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (20508808)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 雑種弱勢 / 温度感受性 / 細胞死 / 糖 / 病害抵抗性 / rDNA-ITS配列 / SSRマーカー / トウガラシ / 種間交雑 / 生殖隔離 / 系統解析 / 植物遺伝育種 / 種分化 / ITS配列 / ピーマン / 座止 / 発育不全 |
研究成果の概要 |
本研究では、トウガラシ属植物の種間雑種に認められる雑種弱勢(受精後交雑障壁)の解析を行った。雑種植物で生じる特徴的な生育異常は、生育途中での新葉の形成停止および草丈増加の停止であり、上位節間長は正常な生育を示す両親よりも短くなっていた。雑種の茎頂分裂組織は発達が遅延し、扁平で表層の細胞層が不明瞭という異常な構造を示していた。雑種弱勢は温度感受性であり、高温で抑制された。また、雑種弱勢には病害抵抗性関連の遺伝子やプログラム細胞死が関与し、雑種植物において糖含量が増加していることも明らかにした。さらに、トウガラシ属植物の分子系統解析や検定交雑の結果、雑種弱勢アレルの分布を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遠縁交雑育種は、遺伝子組換えを行わずに、野生種等から栽培種に有用形質を導入できる育種法である。しかし、遠縁の植物種間では、種の独立性を維持するための機構である生殖隔離がしばしば認められ、遠縁交雑によるF1雑種作出やその後代の育成が困難あるいは不可能であることが多い。そのため、生殖隔離を回避・克服する技術が求められている。本研究では、トウガラシの種間交雑で認められる雑種弱勢(生殖隔離)を解析し、どのような表現型の異常が生じているのか、どのような遺伝子が関与しているのか、などを明らかにした。一方で、雑種植物を高温で栽培することで雑種弱勢を抑制できることも明らかにした。
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