研究課題/領域番号 |
17K15292
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
森林科学
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
藤井 一至 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (60594265)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 永久凍土 / 土壌有機物 / 気候変動 / 北極圏 / 年輪解析 / 凍土 / 年輪 / 温暖化 / 土壌 / 温暖化影響 |
研究成果の概要 |
カナダ永久凍土地帯のクロトウヒ林において、過去200年間の凍土マウンドの発達速度を年輪解析によって推定した。この結果、現在の温暖化がマウンドの発達を促進する一方で、長期的に温暖化が継続されればマウンドが崩壊することが示された。リターバッグ試験から、地衣類リターの分解速度が最も遅く、マウンドにおける地衣類の生産量がマウンドの土壌炭素蓄積量に重要であることが示された。温暖化影響については、短期的な温暖化であれば地衣類リター生産量の増加によって土壌炭素蓄積量は増加しうるが、温暖化によってマウンドが崩壊した場合には、維管束植物のリター供給が増加し、土壌炭素蓄積量が低下することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果には、永久凍土に対する温暖化影響が単純なシナリオではないことを解明した学術的価値がある。永久凍土の分布に関する研究成果を踏まえて、文科省に対して「高等学校地理科目の土壌教育内容の更新に関する提案書」(ペドロジー学会)を提出し、高校地理の教科書内容を学指導要領の改訂と合わせて修正するように要請した。また、「研究の森から」(「季刊 森林総研」、藤井一至、森林総研発行)、「酔っ払いの森の生態学」(「極地」、藤井一至、2019、極地研究所発行)として、永久凍土に対する温暖化影響を一般向けに解説した。
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