研究課題/領域番号 |
17K15325
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生命科学
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
阿見彌 典子 北里大学, 海洋生命科学部, 講師 (20588503)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 繁殖スキップ / イカナゴ / 性成熟 / 地域差 / 夏眠 |
研究成果の概要 |
近年,イカナゴの漁獲量は激減し,有効な資源管理策の導入が急務となっている.本研究では,イカナゴの成熟に必須な夏眠と,栄養状態により,その年の繁殖を見送る“繁殖スキップ”に着目し,生理学的基盤を指標とした資源動態の予測法の確立を目指した.本研究により,日本沿岸に生息するイカナゴ属魚類の成熟年齢は生息海域で大きく異なること,水温の影響を受けて繁殖スキップを行うこと,さらにその影響には地域差が存在する可能性が示唆された.したがって,有効な資源管理策の導入のためには,各海域ごとの繁殖生態の違いを詳細に検討し,各海域ごとの対応策が必要であることが明らかとなった.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
繁殖スキップに関する研究は,生殖腺の観察による成熟度合の確認に留まっている.そのため,動態予測で重要な“いつ,どのような条件で”個体が繁殖スキップを決定するかは不明である. 繁殖を促進するべきか否の判断は,魚類だけではなく,生物の生活史において,種の存続に重要な決断である.したがって,本研究により解明される,生理学的指標を用いた繁殖スキップ発生メカニズムの解明は,あらゆる生物にとって重要な,生存と繁殖のトレードオフ,つまり,“繁殖コストの発生機構の解明”にも繋がる可能性を秘めている.
|