研究課題/領域番号 |
17K15377
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤田 淳 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (00554487)
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研究協力者 |
中山 泰秀
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 猫 / 尿管閉塞 / 生体内組織形成術 / 尿路再建 / 尿管再建術 |
研究成果の概要 |
猫尿管再建に用いる材料として生体内組織形成術(iBTA)を用いて作製した猫バイオチューブの有用性と安全性を検討した。まず、尿管ステントとバイオチューブを併用して移植したところ、ステントによる医原性尿管損傷がおこりバイオチューブ移植部位の線維化がみられ、組織再生所見は得られなかった。そこで、移植方法を改めて検討するため、ラット尿管拡張モデルを用いて、バイオチューブ単独による尿管移植の安全性を評価した。その結果、ステントを設置せず、バイオチューブは尿漏出もなく良好に生着した。しかし、吻合部吻側において、fibrosisとみられる構造による尿路閉塞がみられ、今後、その抑制法を開発する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
尿路結石などによる尿管閉塞は、猫で最も多くみられる疾患の一つであり、現在ステント等の人工材料による尿路再建が行われているが、合併症も多く、根治的治療には至っていない。本研究では、猫尿路再建材料として、生体内組織再建術を利用した新規尿路再建法の開発を目指し、移植材料としての安全性と有用性を明らかにし、バイオチューブ単独での尿路再建の可能性を示した。Fibrosisの抑制が大きな課題として残ったが、今後、猫の飼育頭数の増加や高齢化が予想されるため、獣医療における重要な疾患に対する新規治療法を提案できる研究と考える。
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