研究課題
若手研究(B)
角栓中のマイクロバイオームは、1) アクネ菌型、2) 細菌多様性型、3) マラセチア型に大別された。細菌多様性型由来の菌株は、尋常性ざ瘡の標準的治療薬であるクリンダマイシン、ドキシサイクリン、 ミノサイクリンに低感受性であったが、マラセチア型群はケトコナゾール、ミコナゾールに感受性を示した。このことから、細菌多様性型が難治性となると考えられた。複数の菌種が存在した場合、ある細胞比率では炎症性サイトカイン産生が相乗的に増加あるいは減少した。このことが、症例により炎症能が異なり、また治療薬の応答性が異なる原因であると考えた。
尋常性ざ瘡はグラム陽性細菌であるアクネ菌を起因菌として発症する慢性炎症性の皮膚炎であるが、既存の抗菌薬に不応答な難治性尋常性ざ瘡が存在する。この原因が、アクネ菌のみではなく、多様性型と真菌型であることを明らかにした。また、存在する菌種により炎症誘導能が異なることも判明した。つまり、角栓のマイクロバイオームを解析することで難治性尋常性ざ瘡の個別化治療が可能となる。
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