研究課題/領域番号 |
17K15603
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
医化学一般
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
松本 早紀子 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (00789654)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 神経発生 / 微小管モータータンパク質 / 神経科学 / 細胞・組織 / 発生・分化 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、微小管モータータンパク質制御因子NudCの中枢神経系における役割をNudCコンディショナルノックアウト(CKO)マウスを用いて明らかにすることを目的とした。NudC CKOマウスとtau-Creマウスを交配し、得られた胎生期ニューロン特異的NudC 欠損マウス胎児の大脳皮質組織を解析したところ、増殖・分化した神経前駆細胞の放射状遊走距離が短くなり大脳皮質が薄くなることが明らかになった。細胞質ダイニンが皮質層構造形成の重要な因子であることから、中枢神経の発生においてもNudCが正常な微小管モータータンパク質の機能を制御していることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NudCが属するNudファミリーでは、NudAが細胞質ダイニンに、NudFがLIS1に対応している。LIS1は細胞質ダイニンの制御因子であり、大脳皮質神経細胞の遊走障害によって起こる滑脳症の原因遺伝子でもある。これまでNudCの機能についてはあまり注目されてこなかったが、本研究によってNudCも大脳皮質の発生に重要な因子であることがはじめて明らかとなった。この成果が、滑脳症をはじめとする皮質層構造形成異常の機構解明の足がかりとなり、神経変性疾患のメカニズム解明に資する可能性が期待される。
|