研究課題/領域番号 |
17K15614
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
内仲 彩子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (40746921)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メタボリックシンドローム / B細胞 / PTEN / 免疫応答 / 慢性ストレス / 糖尿病 / 免疫学 |
研究成果の概要 |
拘束ストレス負荷を与えたメタボリックシンドロームモデルDS/obeseラットにおいて、PTEN阻害薬投与は、左室心筋の炎症や線維化、左室拡張障害を抑制した。またPTEN阻害薬は皮下脂肪・内臓脂肪の肥大には影響を与えなかったが、脂肪組織炎症を抑制した。DS/obeseラットにおいて拘束ストレスにより悪化した心筋炎症の改善の少なくとも一部はPTEN阻害薬により血管新生が促進し、低酸素状態が改善したことに起因することが示唆された。また内臓脂肪炎症が抑制された要因として、PTEN阻害薬投与により内臓脂肪組織の制御性B細胞の分布が増加し、炎症抑制方向に免疫細胞分布が変化したことが考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、PTEN阻害薬によるPI3K-Aktシグナル制御はメタボリックシンドローム(MetS)の心筋および脂肪組織の病態悪化の抑制に関与していることが示唆された。この作用メカニズムとして、炎症を抑制する制御性B細胞の増加が一因を担っており、MetSにおいて制御性B細胞の増殖を誘導する薬剤の投与の有用性が示された。本研究はMetSモデルラットを用いたことでヒトのMetS病態と免疫機構、特にB細胞との関係を部分的ではあるが明らかとし、B細胞機能を標的とした臨床への応用にも結び付くといえる。
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