研究課題/領域番号 |
17K15685
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
高野 愛 山口大学, 共同獣医学部, 准教授 (90700055)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | マダニ / ボレリア菌 / ボレリア / 細菌 |
研究成果の概要 |
本研究は、マダニ媒介性感染症病原体の一部が獲得した、効率的なマダニ体内伝播に関与すると考えられる因子の究明を目的として行ったものであり、マダニ媒介性病原体の1つである回帰熱群ボレリアに特異的に見いだされ、マダニ体腔内で発現が上昇している複数遺伝子について、マダニ体腔内において菌の生存率に与える影響を解析した。 本研究の結果、回帰熱群ボレリアが保有する複数の遺伝子が協調してマダニ体腔内での生存に寄与している可能性が強く示唆された。これらの遺伝子は、回帰熱群ボレリアが進化の過程で獲得した病原体の維持・伝播機構の一端であることが予想された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マダニ媒介性感染症は世界中に存在し、多くの健康被害を引き起こしている。しかしながら、マダニを自然環境から完全に除去することは不可能であるため、その制御は非常に困難であるのが現状である。他方、これら感染症病原体は、マダニ体内で維持され、宿主に伝播されることで初めて感染が成立する。マダニには病原体を含む異物を認識し排除する自然免疫が備わっているにも関わらず、なぜ病原体がマダニ体内で維持されるかは不明な点が多い。本研究で得られた情報は、マダニにおける病原体の維持機構の一端を明らかにするもので、マダニ媒介性感染症の新しい予防法開発のための基礎的情報となることが期待される。
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