研究課題/領域番号 |
17K15686
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
佐藤 光彦 九州大学, 医学研究院, 学術研究員 (30783013)
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研究協力者 |
林 哲也
小椋 義俊
後藤 恭宏
中村 佳司
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 腸管出血性大腸菌 / GWAS / 志賀毒素 / ゲノム / O121 / 細菌 |
研究成果の概要 |
腸管出血性大腸菌(EHEC)の重要な病原因子の一つである志賀毒素2(stx2)はファージにコードされている。EHECであるO121のStx2ファージは遺伝的多様性が非常に低いにも関わらず、志賀毒素産生量には系統と独立な多様性が見られる。そこで染色体ゲノムからstx2産生量を制御する変異をゲノムワイド関連解析(GWAS)を用いて探索した。日本およびベルギーの59株に対してGWASを用いた結果、47の変異が候補として得られた。これらはすべて外来性因子に関連しており、O121のstx2産生量の調節には染色体ゲノムではなくその他のファージが関わっている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
O157に代表される腸管出血性大腸菌において、その病原因子である志賀毒素の産生量を制御するメカニズムの一端を明らかにした。これは、ファージ内の遺伝的多様性が低くstx2産生量の多様性が高いという特徴をもつO121と、ゲノム情報を大量に解読できる次世代シークエンサーに加えて、大量のゲノム情報から関連する領域を探索するゲノムワイド関連解析が組み合わさることによって初めて実現可能となった。さらなる詳細な研究やその他の腸管出血性大腸菌との比較によって、強毒化しやすい大腸菌の特徴を事前に検査することが可能となり、その潜在的な危険性の評価が期待できる。
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