研究課題/領域番号 |
17K15758
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用薬理学
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
雑賀 史浩 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (10644099)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 薬物依存 / 炎症 / ケモカイン / メタンフェタミン / コカイン / 前頭前皮質 / CPP / ドパミン / CPPテスト / 再燃・再発 / 脳内炎症 / ドパミンアゴニスト / 再発 / ミクログリア / CPP試験 / 薬理学 / 行動実験 |
研究成果の概要 |
依存性薬物投与後のPFCにおいて、数種のケモカイン発現増加を認めた。これらのケモカインの拮抗薬は、依存性薬物による場所嗜好性の増加を減弱させた。次にドパミンシグナルがPFCにおけるケモカイン発現に及ぼす影響を調べた。依存性薬物によるケモカイン発現増加は、ドパミンD1受容体拮抗薬により減弱するとともに場所嗜好性の増加も減弱させた。さらに、D1 受容体作動薬はPFCにおいてケモカイン発現増加を示すとともに、場所嗜好性を増加させた。これらの結果から、ドパミンD1受容体シグナルを介したケモカインの発現増加が場所嗜好性の増加すなわち精神依存形成において重要な役割を果たすことが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、薬物乱用の若年化および多発する依存性薬物による重大な事件・事故により依存症の病態生理に基づく新規薬物治療戦略の確立は社会的な緊急課題となっている。薬物依存は中枢神経系における炎症の一つと位置付けられることより、未だに有効な治療薬が開発されていない薬物依存形成期や治療後においても様々な要因により再び乱用時と同様の渇望を生じる再燃・再発期におけるサイトカインやケモカインなどの炎症性メディエーターの関与を明らかにすることで今後の臨床応用へとつなげたい。
|