研究課題/領域番号 |
17K15874
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
法医学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
的場 光太郎 北海道大学, 医学研究院, 講師 (00466450)
|
研究協力者 |
兵頭 秀樹
神 繁樹
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | チオ硫酸塩 / 硫化水素中毒 / 死後変化 / 法医学 / 法中毒学 / 社会医学 |
研究成果の概要 |
血液中のチオ硫酸塩濃度は硫化水素中毒の指標として注目されている。本研究では従来のGC-MSによる測定法に代わるLC-MS/MSによるチオ硫酸塩濃度測定法を確立し、3種の検体(血液・尿・心嚢液)について死後腐敗によるチオ硫酸塩濃度の変化を調査した。硫化水素中毒ではない場合でも3種の検体とも腐敗事例では高濃度のチオ硫酸塩が検出されることが多く、腐敗していない場合の硫化水素中毒事例と同等のレベルで検出されることが多かった。この結果から硫化水素中毒診断の指標としてチオ硫酸塩を用いる場合には腐敗の影響を十分に考慮する必要があることが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のチオ硫酸塩の測定は前処理が煩雑であるため、硫化水素中毒が疑われない場合は、検査が実施されないことが多いので硫化水素中毒が見逃されている可能性がある。本研究で確立したチオ硫酸塩濃度測定法は簡便迅速であり、法医解剖で得られた検体の測定が行われることで、硫化水素中毒の見逃しを未然に防ぎ、事故の再発防止が可能となることが期待される。また、死後腐敗によるチオ硫酸塩濃度の上昇が確認されたことにより、硫化水素中毒の診断において腐敗の程度を考慮することが必要であることが判明した。
|