研究課題/領域番号 |
17K15923
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岸川 孝弘 東京大学, 医学部附属病院, 登録研究員 (00724171)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 反復配列RNA / 膵癌 / マウスモデル / 反復配列RNA / トランスジェニックマウス / 消化器内科 |
研究成果の概要 |
ゲノム上には反復配列と呼ばれる繰り返し配列が広く大量に存在しているが、その中で特定の反復配列が膵癌、およびその前癌病変において異常に発現することが分かっている。本研究ではこの反復配列からの転写産物(反復配列RNA)が発癌を促進する機能を有することを証明するために、反復配列RNAを全身で発現するトランスジェニックマウスを樹立した。このマウスではDNA損傷修復が遷延した結果、遺伝子変異が増加しており、また変異型KRASによる膵腫瘍形成を促進させることが分かった。これらの結果より、反復配列RNAがいわゆる内在性変異原として発癌過程を促進させる機能を有することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、タンパク質をコードせず従来機能を持たないとされていた反復配列領域からの転写産物が、発癌早期から異常発現していること、さらにこの発現が発癌過程に伴う単なる副産物としてではなく、遺伝子変異原としての機能を有していることをマウスモデルを用いて証明した。これらの結果は発癌プロセスの進行にコーディング遺伝子の変異だけでなく、ノンコーディングRNAの発現変化も重要な役割を果たしていることを示唆しており、発癌メカニズムの解明に新しい側面からの解釈を加える一助となると考える。
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