研究課題
若手研究(B)
レンバチニブによる治療を行った進行肝癌症例の治療前および治療中の血中循環腫瘍DNAとサイトカインを解析した.有害事象による相対用量強度の低下がレンバチニブ治療における課題の一つであるが,本研究では治療開始前の血中サイトカイン濃度があるパターンを示す症例では,相対用量強度が低下し,それに伴い無増悪生存期間や全生存期間が短くなることを明らかにした.治療開始前および治療中の血中循環腫瘍DNAの変異プロファイルの変化については現在解析を継続している.
相対用量強度(あらかじめ決められた抗癌剤の標準投与量と比べて実際の投与量の抗癌剤治療強度を評価する指標)を高く保つことは癌に対する薬物治療の効果を高めるのに重要である.相対用量強度の低下の多くは副作用により治療の中断を余儀なくされることが原因である.本研究で同定された血中サイトカインのパターンにより治療開始前に相対用量強度が低下しやすい症例を予想することができれば,早期に予定休薬日を設ける等の内服スケジュールの調整を行うことにより,長期の休薬期間を回避し,相対用量強度を高く保つことができる可能性がある.
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Therapeutic Advances in Medical Oncology
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