研究課題/領域番号 |
17K15963
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
山岸 直子 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40646840)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ランソプラゾール / VEGF-B / 脂肪肝 / NAFLD / 脂質 / NASH |
研究成果の概要 |
既存の胃潰瘍・十二指腸潰瘍治療薬であるランソプラゾールを肝がん細胞株HepG2およびHep3Bに処理すると、VEGF-B発現量が減少することを見出した。また、VEGF-Bの類似機能を持つ複数の脂肪酸トランスポーターの発現量も減少していた。HepG2およびHep3B細胞株を用いて脂肪蓄積に対するランソプラゾールの効果を検証したところ、脂肪酸の取り込みには変化がみられず、一方でLDLコレステロールの取り込みが増加していた。実際にランソプラゾールによってコレステロール代謝を制御する転写因子LXRが活性化されており、LXR下流遺伝子群の発現量が増加していることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、胃酸分泌抑制剤であるランソプラゾールが肝細胞の脂質代謝機能に与える影響を明らかにした。我々は以前、ランソプラゾールが非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)モデルラットの病態進行を遅延させるという新しい薬効の存在を報告しており、本研究成果はランソプラゾールによる脂肪肝抑制メカニズムの一つとして重要な知見となった。NAFLDはメタボリック症候群の原因として知られているが、現時点では脂肪肝を解消する有効な治療薬はなく、ランソプラゾールは有用な脂肪肝治療薬候補と考えられる。
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