研究課題
若手研究(B)
人工知能を用いた潰瘍性大腸炎の炎症活動性評価の内視鏡自動診断システムを構築し報告をおこなった。潰瘍性大腸炎患者187例の超拡大内視鏡画像22,835枚を収集し、87例の 12,900枚を人工知能に学習させた。残り100例の9935枚から525組のテストセットを作成した。本システムの組織学的炎症に対する診断能 は、感 度74%、特 異 度97%、精度91%であった。診断出力時間は0.4秒であった。結果を英文論文で報告した。(Maeda Y, et al. Gastrointest Endosc 2019.)更に2019年3月までに395名の患者から約4,5万枚の画像を収集しシステムを更新した。
潰瘍性大腸炎は現在罹患患者が急増中の疾患であり本邦で22万人を超えている。つまり専門医のみでなく、一般消化器医が診療する疾患となった。潰瘍性大腸炎患者に対しては、炎症の範囲、程度の評価が必要であり、定期的に大腸内視鏡検査がなされる。大腸粘膜の炎症の残存は病状増悪や大腸癌のリスク因子とされている。しかしながら、これまでの内視鏡診断は①微小の炎症残存を拾い上げられない。②検査医によって診断のばらつき、といった課題がある。本システムはこの二つの課題を克服することを目標する。本システムの実用化は、急増する潰瘍性大腸炎患者に対し、施設や医師を選ばず、専門医と同等の内視鏡診断を可能にすることが期待される。
すべて 2019 2018 2017
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件)
Gastrointest Endosc
巻: 89 号: 2 ページ: 408-415
10.1016/j.gie.2018.09.024
INTESTINE
巻: 22 号: 4 ページ: 336-341
10.19020/INT.0000000216