研究課題/領域番号 |
17K16011
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古賀 純一郎 九州大学, 循環器病未来医療研究センター, 学術研究員 (10746142)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 動脈硬化 / 炎症 / マクロファージ / ミトコンドリアダイナミクス / 活性酸素 / 分子血管学 |
研究成果の概要 |
単球・マクロファージに発現するミトコンドリア分裂誘導タンパクDrp1(dynamin-related protein 1)が血管病において果たす役割を明らかにするため、単球・マクロファージ選択的Drp1欠損マウスを用い検討を行った。本マウスの大腿動脈にワイヤーによる血管傷害を行った結果、対照群に比べ4週後の内膜肥厚が抑制された。病理組織学的には血管傷害部位での炎症ならびに細胞増殖の抑制を認めた。また、マクロファージDrp1の機能抑制により炎症性サイトカインや活性酸素種の産生が抑制された。以上によりDrp1はマクロファージ活性化を通じ血管傷害後内膜肥厚を促進することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミトコンドリアが細胞内において絶えず形態を変化させていること(ミトコンドリアダイナミクス)は以前より知られていたが、その生理学的ならびに病態における役割・意義については不明な点が多い。本研究は血管傷害後の炎症ならびに引き続き生じる動脈硬化性変化においてミトコンドリアダイナミクスがマクロファージ機能を制御する可能性を初めて示したものである。ミトコンドリア形態を制御する分子はDrp1以外にも複数同定されており、ミトコンドリアダイナミクスを標的とする動脈硬化性疾患に対する新規治療法の開発に向け今後も基礎研究、開発研究が加速することが期待される。
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