研究課題
若手研究(B)
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、細菌やウイルスの感染症などを契機にCOPD増悪をきたす。COPD増悪は、COPDによる死亡の主たる要因とされるが病態の詳細な機序は不明である。COPD増悪の原因として、肺炎球菌の感染があり、現状では抗菌薬、ステロイド、気管支拡張薬による治療が行われているが十分とはいえず新たな治療が求められている。我々はまず肺炎球菌感染モデルマウスを作成し、間葉系幹細胞(MSC)投与により、肺炎の炎症の抑制を示唆する結果を得ることができた。今後肺炎球菌肺気腫モデルに対してMSC投与効果を検討予定である。
感染症および感染により悪化する病態は、これまで抗菌薬治療が主に用いられたきた。しかし抗菌薬治療だけでは十分な効果が得られない場合があり、この原因には宿主(ヒト)の要因として、自らの免疫応答が強くなりすぎたり、不十分であることが考えられる。本研究では肺炎球菌感染の過剰な炎症をMSCの投与により抑制できたことを示唆している。抗菌薬治療で軽快が困難だった病態が、間葉系幹細胞の投与により予後が改善する可能性がある。
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