研究課題
若手研究(B)
当院NICUに入院した新生児87名(胎児子宮内発育遅延IUGR児28名、非IUGR児59名)で、各種炎症性サイトカインおよび血管炎マーカータンパク質を測定し比較した。IUGR児で有意に高値である炎症性サイトカインおよび血管炎マーカータンパク質は無かったが、在胎週数がIUGR児よりも非IUGR児で有意に若く、早産に伴う炎症の影響が推定された。ICAM-1(中央値:IUGR児130 ng/mL、非IUGR児104 ng/mL)およびVCAM-1(IUGR児2009 ng/mL、非IUGR児1995 ng/mL)はIUGR児で高値の傾向を認め、IUGR児における血管病変の存在が示唆された。
低出生体重児は全出生のおよそ10%で、近年増加傾向である。低出生体重児の健康問題は重要な公衆衛生課題である。子宮内発育遅延は低出生体重児の重要な原因の1つで、将来的な動脈硬化など生活習慣病との関連が示唆されている。本研究では子宮内発育遅延児の血管病変について調査し、新生児期から血管病変が存在することが示唆された。血管病変に対し新生児期から介入できれば、近年増加傾向にある低出生体重児の将来の健康に寄与できる可能性がある。
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