研究課題/領域番号 |
17K16328
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
端本 宇志 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (00647844)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 痒疹 / アトピー性皮膚炎 / 好塩基球 / マクロファージ / TSLP / ペリオスチン / かゆみ / アンフィレグリン / アレルギー / 皮膚慢性炎症 / 慢性皮膚炎 / STAT3 / アレルギー・ぜんそく / 免疫学 / 皮膚アレルギー疾患 |
研究成果の概要 |
研究代表者が作成した痒疹モデルマウスは好塩基球に依存するが、重要な成果として、好塩基球由来のアンフィレグリンが、痒疹モデルのみならず、アトピー性皮膚炎の炎症を増悪させていることを突き止めた。また、痒疹モデルマウスは痒みを伴うが、表皮でSTAT3を阻害すると、ヒスタミン誘発性の痒みが抑制されることも突き止めた。痒みには神経回路のセロトニンやアドレナリンが関わるが、セロトニン・ノルアドレナリン選択的作動性抗うつ薬が痒みとともに痒疹モデルマウスの炎症を抑えることも報告した。疥癬は痒疹を併発する感染症であるが、この痒みの原因として、M2マクロファージ由来のIL-31が関与していることも報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、罹患率の高い疾患である痒疹の免疫学的な発症機序の一旦を解明した。痒疹は好塩基球の浸潤を強く伴うが、好塩基球に由来するアンフィレグリンが炎症を増強させることを突き止めた。また、皮膚のSTAT3という物質が痒みに深く関与していることも判明した。さらに本研究では、アレルギーを生じている皮膚で産生されるTSLPとペリオスチンの刺激により、マクロファージが痒みを引き起こす物質IL-31を産生していることも明らかにした。この物質や、産生細胞である好塩基球をターゲットにすることで、痒疹や、その他の痒みを制御できる可能性がある。
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