研究課題/領域番号 |
17K16348
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
山口 さやか 琉球大学, 医学部附属病院, 講師 (70571397)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 栄養障害性皮膚症 / ペラグラ / 亜鉛欠乏症 / ビオチン欠乏症 / ランゲルハンス細胞 / 栄養障害 |
研究成果の概要 |
本研究では、ペラグラマウス、亜鉛欠乏マウスのいずれも皮膚のランゲルハンス細胞が減少しており、マイクロアレーデータでも裏付けられた。 ペラグラモデルマウスでは、CCL8の発現が明らかに低下し、CXCL13の発現は増加していた。近年、ランゲルハンス細胞はCCL8により毛包のバルジ領域からリクルートされるという報告がある。今回のデータは、ランゲルハンス細胞の表皮へのリクルートに、CCL8が関連していることを裏付け、ニコチン酸欠乏により、 CCL8の発現低下を介して、表皮内でランゲルハンス細胞が減少するという機序が考えられる。CXCL13がランゲルハンス細胞にどう影響するのか、これからの検討課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食料不足による栄養障害疾患の発生は、勿論、先進国ではほぼ発生しないが、反面、飲酒機会の多い沖縄県などではアルコール依存症によって栄養障害を生じる症例が少なくない。また、拒食症やアレルギー対策として過度な食事制限などにより栄養障害が生じる場合もある。 ペラグラやビオチン欠乏、亜鉛欠乏、アミノ酸欠乏症など全く別個の栄養素の欠乏により、共通して強い一次刺激性皮膚炎がなぜ生じるのか、ランゲルハンス細胞がなぜ消失するのか、今回我々が見出したCXCL13発現の変化はこれらの病態解明の一助となる可能性がある。栄養状態や日常の食事そのものが、皮膚の恒常性にどう影響するのかを科学的に証明したい。
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