研究課題/領域番号 |
17K16509
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
網岡 愛 広島大学, 病院(医), 医科診療医 (90727207)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Wnt5a / ホルモン陽性乳癌 / CYP / 薬剤感受性 / タモキシフェン / パクリタキセル / パスウェイ解析 / PI3K-AKT-mTOR経路 / Wntシグナル経路 / 乳癌 / PI3K-AKT-mTOR / 薬剤耐性 / ER陽性乳癌 / ER陽性 / ALCAM / PIK3CA遺伝子変異 / PI3K |
研究成果の概要 |
Wnt5a陽性乳癌は陰性乳癌と比べてその予後は悪く、ER(エストロゲン受容体)陽性乳癌に属する。Wnt5aによる予後不良のメカニズムを解析するため、Wnt5aに関連するシグナル伝達経路の検討を行った。その結果、Wnt5a発現によりDrug metabolism - cytochrome P450(CYP)の代謝発現が亢進した。CYPの代謝基質であり、ER陽性乳癌の標準治療薬でもあるパクリタキセル・タモキシフェンへの薬剤感受性は、Wnt5a発現に伴い低下した。一方、ER陽性乳癌の薬剤抵抗性に最も関与するシグナル伝達経路であるPI3KシグナルとWnt5aとの間には、有意な相関は認めなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで我々のグループは、Wnt5a陽性乳癌は予後が悪く、ER陽性乳癌に属し、悪性度が高いことを明らかとしている。今回、Wnt5a発現が乳癌治療薬に対する感受性に変化をもたらす可能性に着眼し、解析したことに意義がある。結果、Wnt5a発現によりCYP代謝の発現が亢進し、その代謝基質のパクリタキセル・タモキシフェンへの薬剤感受性が、Wnt5a発現に伴い低下したことを突き止めた。Wnt5a発現は、それ自体に対する抗体治療が有用である可能性だけでなく、ER陽性乳癌に対する薬剤の耐性のマーカーになる可能性がある。その薬剤耐性解除をターゲットにした新規薬剤開発の可能性も期待される。
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