研究課題/領域番号 |
17K16661
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
菊地 亮吾 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (10594723)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 脳腫瘍幹細胞 / ペプチドワクチン / DEPDC1 / PD-1抗体 / ワクチン療法 / 脳腫瘍学 / 免疫療法 |
研究成果の概要 |
脳腫瘍幹細胞を用いたモデルマウスにおいて、DEPDC1を抑制させると、腫瘍内でのアポトーシス/ネクローシス細胞の増加が認められ、著明な生存期間の延長を認めた。CD4,CD8陽性のリンパ球が腫瘍周囲に増殖しており、DEPDC1の抑制が腫瘍の免疫寛容を阻害する可能性を示した。 GL261を用いたモデルマウスにおける治療実験として、ペプチドワクチンとPD-1抗体を併用することで、腫瘍増殖の抑制と生存期間の延長が確認された。免疫染色を用いた解析でPD-1抗体併用によりT細胞浸潤が増加する可能性が示された。 臨床応用に向け、DEPDC1の機能・ワクチンの投与方法に対する知見を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性脳腫瘍の代表格である膠芽腫の標準治療は、最大限の手術摘出と、引き続くtemozolomideを用いた化学療法と放射線療法を組み合わせた集学的療法であるが、近年でもその生存予後は1.5年程度と過去数十年間ほとんど改善していない。特に術前画像・術中所見にて判別できない正常脳への腫瘍細胞の浸潤が問題で、腫瘍特異的に作用する新たな分子標的療法の開発が望まれる。本研究では腫瘍幹細胞の発現する腫瘍抗原DEPDC1と、標的分子に対するペプチドワクチンに着目し、DEPDC1を用いたペプチドワクチンの臨床応用に向け基礎研究を行なった。
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