研究課題/領域番号 |
17K16804
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
片岡 政雄 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (90554204)
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研究協力者 |
小島 祥敬
石橋 啓
赤井畑 秀則
佐藤 雄一
秦 淳也
胡口 智之
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 膀胱癌 / リゾフォスファチジン酸 / 遊走 / リゾリン脂質 / 浸潤 / 再発 / 尿路上皮癌 |
研究成果の概要 |
膀胱癌患者の経尿道的膀胱腫瘍切除術摘出標本を用いてリゾフォスファチジン酸受容体1(LPA1)発現解析を施行したところ、筋層浸潤性膀胱癌では有意にLPA1が発現亢進していることが確認された。そしてLPA1発現陽性群はLPA1発現陰性群に比べ術後の再発率が有意に高く(p<0.05)、LPA1発現陽性群は、陰性群に比べ有意に癌特異的生存率が低いことが確認された(p <0.05)。 膀胱癌細胞株T24を用いた解析では、LPAはLPA1を介して浸潤能を亢進させることが確認された。さらにLPAはRho/ROCKの亢進、ミオシン軽鎖のリン酸化、ラメリポディ アの形成促進に関与することが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膀胱癌は時間的、空間的な多発性が特徴で、再発率が高いこと、そして再発時に進展する可能性が高いことが問題である。これまでは膀胱癌細胞に対する殺細胞効果を狙った抗がん剤治療が行われてきたが、近年では腫瘍免疫の研究の発展により免疫チェックポイント阻害剤による治療なども行われるようになってきた。しかし、膀胱癌の特徴である尿路内の播種に着目した細胞の遊走、接着に対する研究や創薬研究は十分とは言い難い。本研究は尿中生理活性物質であるリゾフォスファチジン酸や細胞遊走に着目しているところに新規性があり、新規治療標的や新規治療薬開発に役立つ可能性がある。
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