研究課題/領域番号 |
17K16862
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
松島 洋 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 学内講師 (30785548)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 子宮体癌 / ERR / XCT790 / アポトーシス促進 / 血管新生抑制 / マイクロアレイ / 細胞増殖抑制 / アポトーシス誘導 / 細胞周期停止 / PI3K/Akt経路の活性抑制 / エストロゲン関連受容体 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、オーファン受容体であるERRのリガンドを同定/作成し、ERRの系を介した分子機序を解明、新規内分泌治療戦略を確立することである。子宮体癌細胞株に対して、既知のERRのinverse agonistであるXCT790が、ERR抑制を介した抗腫瘍効果を有すること、およびそのin vitroでの機序を示した。また、同様の効果がin vivoでも得られ、アポトーシスの促進と血管新生抑制が関与していることを示した。これらの結果は、XCT790の子宮体癌に対するERRを介した抗腫瘍効果として報告した(Cell Oncol. 2019, Kokabu, Matsushima et al.)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子宮体癌は手術療法により比較的良好な経過をたどる。しかし、切除不能の進行/再発症例に対する有効な治療法は未だ確立されていない。また、近年のライフスタイルの変化によって出産年齢の高齢化が加速しており、妊孕能温存を希望する担癌患者は急増しているが、子宮温存治療の適応は極めて限定される。本研究の課題であるERR経路を標的とした系は、子宮体癌に対する切除不能症例や妊孕能温存希望症例に対する新たな治療法開発への突破口となりうる。本研究で得られた、ERR経路を介した子宮体癌における分子機序や同定されたリガンドは、婦人科分野や癌領域のみならず、包括的な生理学的作用機序を理解する上で重要なツールとなり得る。
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