研究課題
若手研究(B)
制御性T細胞 (Regulatory T cell)は、癌微小環境では抗腫瘍免疫を抑制して癌細胞の増殖や進展に深く関わる細胞である。本研究では、頭頸部癌患者に有意に活性型Tregの割合で増加していること、この細胞集団がNKT細胞や細胞傷害T細胞などの他の免疫細胞の機能を抑制することを示した。さらに、頭頸部癌患者の活性型Tregに有意に発現が増加する遺伝子群を同定し、今後は症例数を増やして治療標的の妥当性について検討を行う必要がある。また既に頭頸部癌に対して適応となっている抗がん剤を用いることで、Tregの機能の抑制、さらにTregにより抑制された他の免疫細胞の機能回復につながることを確認した。
頭頸部癌患者では、増加した活性型Tregにより臨床経過が不良となることから、パクリタキセルや、活性型Tregに特異的な遺伝子や表面抗原などを標的とした新規治療の開発は、Tregの抑制効果を減弱させ、担癌患者における免疫抑制の解除につながることから、今後の頭頸部癌患者の新たな治療戦略の確立という点において非常に有意義と考える。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件)
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