研究課題/領域番号 |
17K16929
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
牧瀬 高穂 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (30585120)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 舌下免疫 / ホスホリルコリン / アレルギー性鼻炎 / 好酸球 / 粘膜障害 / OVA / IgE / TGF-b1 / TGF-β1 / 卵白アルブミン / アジュバント / 頸部リンパ節 / T細胞 |
研究成果の概要 |
ホスホリルコリン(PC)による舌下免疫がアレルギー性鼻炎の免疫応答に与える影響につ検討した。マウスを用い、PC舌下投与に続いて卵白アルブミン(OVA)を感作発症させるアレルギー性鼻炎モデルを作成した。OVA感作発症後に鼻症状(くしゃみ回数、鼻かき回数)、鼻粘膜好酸球浸潤、鼻粘膜上皮障害、血清中の総IgEおよびOVA特異的IgEの産生は、PC舌下投与群で有意に抑制された。抗原特異的サイトカイン産生は、頸部リンパ節および脾臓において、TGF-b1の産生が有意に亢進していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、PC舌下投与がアレルギー性鼻炎の1次予防もしくは2次予防として有効であること、PC舌下投与により頸部リンパ節及び脾臓でTGF-b1の産生が増加し、その後の免疫応答やIgEのクラススイッチが抑制され、その結果、PC舌下投与後のアレルギー性鼻炎感作発症が抑制されている可能性が示唆された。すなわち、PC舌下投与がワクチンとして有用であるのみならず、アレルギー性鼻炎の感作発症を抑制する可能性が示唆された。臨床応用するにはまだ程遠い研究段階ではあるが、根本的治療や予防法のないアレルギー性鼻炎を根治できる可能性が新しく示唆されたことは、学術的にも社会的にも意義のある研究結果であると考える。
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