研究課題/領域番号 |
17K16997
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
有馬 充 九州大学, 大学病院, 助教 (60772845)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 糖尿病黄斑浮腫 / 血液網膜関門 / 密着結合 / 糖尿病網膜症 |
研究成果の概要 |
糖尿病黄斑浮腫(DME)に対して抗血管内皮増殖因子抗体の硝子体注射(抗VEGF療法)が行われるが約4割の患者で効果がない。そこで抗VEGF療法に替わる治療法を開発すべく研究を行った。DMEモデル動物を用いた実験により、DME網膜で活性化したROCKが網膜血管透過性亢進を促すことを突き止めた。DME動物モデル・培養血管内皮細胞を用いたさらなる検証により、ROCKが1)網膜炎症を制御する上流分子であること、2)VEGFのみならず炎症性サイトカインの下流で作用し血管内皮細胞密着結合の破壊に関与することを明らかにした。以上の結果からROCK阻害療法が抗VEGF療法に優る治療法になる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在糖尿病黄斑浮腫(DME)に対する第一治療選択肢は抗血管内皮増殖因子抗体の硝子体注射(抗VEGF治療)であるが、複数年継続加療を行っても約4割の患者で効果がない。つまり抗VEGF療法に依存しない治療法の開発が急務である。本研究成果により、ROCK阻害療法が抗VEGF療法に優る治療効果を有する可能性が示唆された。抗VEGF療法抵抗性DMEは本邦だけでも十数万人存在しており、これらの患者の視機能改善を達成すべく現在国内企業とともにROCK阻害剤の臨床応用に着手している。
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