研究課題/領域番号 |
17K17241
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
椙村 有紀子 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (10778658)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 幹細胞 / パラクライン効果 / 誤嚥性肺炎 / 嚥下障害 / 再生医療 / 乳歯幹細胞 / 培養上清 / パラクライン / 嚥下障害モデル / マクロファージ / 乳歯歯髄幹細胞 / SHED / パラクライン因子 / 医療 |
研究成果の概要 |
本研究は,幹細胞が分泌するパラクライン因子に含まれる嚥下障害改善に関与する因子を調べ,その因子群を嚥下障害モデルに適用し治療効果を検討することであった.近年,上喉頭神経が嚥下を誘発する受容器を支配していることがわかっている.そこで,ラットの上喉頭神経を圧挫し嚥下障害モデルを作製した.そのラットに培養上清を投与すると,嚥下機能が劇的に回復した.培養上清を網羅的に解析した結果,炎症抑制する因子,神経再生促進する因子,血管新生を促進する因子が含まれており,それらが機能回復に寄与していると考えられた.本研究では,幹細胞が分泌する培養上清が嚥下障害に対して治療効果があることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,死亡率の高い高齢者の肺炎のほとんどは市中肺炎ではなく誤嚥性肺炎であるという報告がある.誤嚥性肺炎の発症のベースとして嚥下障害が存在していると言われている.誤嚥性肺炎に対し口腔ケアや嚥下訓練が行われているが,肺炎発症に深く関わる嚥下障害に対する治療法は確立されていない.近年,幹細胞が分泌するパラクライン因子が組織再生が着目されており,本研究では,培養上清を嚥下障害モデルに投与し治療メカニズムを明らかにした.この研究結果は,誤嚥性肺炎に対する新たな治療薬の開発につながると考えている.
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