研究課題/領域番号 |
17K17317
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
黒澤 美絵 新潟大学, 医歯学系, 助教 (70792282)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 小児 / 咽頭炎 / A群レンサ球菌 / 細菌毒素CF / 付着・侵入 / 咽頭上皮細胞 / 付着侵入因子 |
研究成果の概要 |
A群レンサ球菌による咽頭炎は学童期の小児に多く発症し,近年では国内における患者報告数が急増している.そのA群レンサ球菌はCAMP factor(CF)という毒素を細胞外に分泌する.本研究ではまず,細菌毒素CFがA群レンサ球菌の咽頭上皮細胞への付着・侵入を促進することを示した.次いで,細菌毒素CFは毒素単独では細胞膜に局在するが,A群レンサ球菌をさらに感染させると細胞室内に移行することが明らかとなった.さらに,細菌毒素CFは貪食に関与する細胞内シグナルを活性化させることも提示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,A群レンサ球菌による咽頭炎予防のためのワクチンは実用化されていない.本申請研究は,A群レンサ球菌の産生する細菌毒素CFにより本菌の咽頭上皮細胞への付着・侵入が亢進することで本菌の組織内侵入が惹起され,咽頭炎発症の一助となることが示唆された.本結果より,細菌毒素CFを抗原とする咽頭炎予防ワクチン開発の可能性が示された.本申請研究の成功を通じて,小児における咽頭炎発症ならびに重症化の予防研究へ発展させ,歯科学が主導となり口腔関連感染症の医療費削減にも寄与し,社会的な貢献を果たしたいと考えている.
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