研究課題/領域番号 |
17K17344
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
中村 雅子 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (70781102)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 小児悪性腫瘍 / シクロホスファミド / Hertwig's上皮鞘 / 上皮間葉形質転換 / Hertwig’s上皮鞘 (HERS) / 上皮ー間葉形質転換 / シクロフォスファミド / ヘルトヴィッヒ上皮鞘細胞 / 上皮間葉形質転換(EMT) / インスリン様成長因子(IGF-1) / インスリン様成長因子レセプター(IGF-1R) / インスリン様成長因子受容体(IGF-1R) / ヘルトヴィッヒ上皮鞘細胞(HERS) / 上皮間葉転換 / 幹細胞投与療法 / HERS細胞 / インスリン成長因子(IGF-1) |
研究成果の概要 |
小児悪性腫瘍に対する大量化学療法は、歯の形態異常、歯根形成異常などの晩発障害を惹起する。本研究では、シクロホスファミド(CPA)投与による歯根形成への影響をマウスで検討した。高濃度CPA投与群では、根尖孔の早期閉鎖に伴う短根化が認められた。さらに、マウスHertwig’s上皮鞘 (HERS) 細胞へのCPA投与により、濃度依存的にHERS細胞の増殖が減少し、E-cadherin発現低下による細胞接着性の抑制が明らかとなった。これらの結果は、CPA投与による短根形成は、歯根形成を担うHERS細胞の上皮間葉転換促進によるHERS細胞の早期断片化が関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児癌治療によって歯の形成が停止した小児に対しては、暫間義歯などの補綴修復物による限られた対応しかできない。しかし、抗がん剤治療による歯の形成不全メカニズムが解明できれば、抗がん剤投与後の歯の萌出異常などの晩発障害に対し新たな対応を提案できると考えた。本研究課題では、抗がん剤投与マウスを作製し、抗がん剤治療による短根化メカニズムの一端を明らかにした。これらの成果は、乳歯列・混合歯列期に抗がん剤治療を受ける小児に対し、晩発障害を小さくできる可能性を高めるとともに歯の再生研究への基礎研究にもなり得る。
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