研究課題/領域番号 |
17K17570
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
梅田 剛佑 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 特任研究員 (20792443)
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研究協力者 |
西川 義文 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (90431395)
二瓶 浩一 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所 (40373344)
猪原 史成 帯広畜産大学, 原虫病研究センター (00800773)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | Toxoplasma gondii / 生体防御 / 体内伝播 / 中枢神経系 / 体内動態 / 脳 / 宿主・寄生虫相互作用 / ケモカイン / トキソプラズマ / 寄生虫 |
研究成果の概要 |
トキソプラズマが中枢神経系へ体内伝播するメカニズムの解明を目的に、宿主の生体防御機構と原虫因子との相互作用の研究を実施した。原虫由来サイクロフィリン18(TgCyp18)に注目した解析を行った結果、マウスへの感染時、TgCyp18が免疫細胞による炎症性サイトカインの産生へ作用し、感染局所から全身への感染拡大に関与する可能性が示された。またトキソプラズマに対する免疫関連受容体(TLR2、CCR5、CXCR3)と初代培養脳細胞との関係について遺伝子発現変動解析を実施し、脳細胞においてもこれらの受容体が炎症反応関連の遺伝子発現を一定程度制御していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感染局所から全身を経て中枢神経系へ至るトキソプラズマの体内伝播過程は、その生活史として興味深いだけでなく、トキソプラズマ症への対策にもつながる重要な標的である。一方で本原虫の体内伝播に関する知見は限られており、本研究によりTgCyp18が感染局所から全身への感染拡大に関与する可能性が示されたことは、原虫と宿主の間の分子ネットワークの一端を明らかにする成果である。また炎症に関わる受容体について、脳細胞においても遺伝子発現に対する一定の役割が見られたことは、原虫が中枢神経系へ移動した後の感染維持メカニズムに関する知見につながり、関連する薬剤の開発など、応用研究的な発展も期待される。
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