研究課題/領域番号 |
17K17683
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
遺伝育種科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大森 良弘 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任准教授 (20398390)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | イオノーム / 野生イネ / 共発現解析 / 植物栄養 / 分子ネットワーク / 分子育種 / 栄養欠乏 / トランスオミクス / カリウム / 低栄養耐性 / ミネラル / トランスクリプトーム |
研究成果の概要 |
野生イネ (栽培化されていないイネ) は、肥料などが与えられていない自然環境 (低栄養条件) でも大きなバイオマスを形成している。本研究では、野生イネの持つ低栄養耐性の分子戦略を、イオノームとトランスクリプトームの統合解析を行うことで分子ネットワークとして描画することに成功し、これまでに知られていない植物の低栄養応答と環境応答との新たな関係性を明らかにすることができた。さらに、野生イネでは、光合成ができない夜間のエネルギー供給に必要とされる Snf1 関連キナーゼが低カリウム栄養条件で機能することを示唆し、低栄養耐性分子戦略の一端を遺伝子レベルで明らかにすることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代農業は多量の化学肥料を投入することで高い生産性を維持している。しかし、過剰な施肥による環境汚染は大きな問題であり、また化学肥料の原材料となる天然資源は有限である。今後、持続可能な農業を続けるためには化学肥料の投入量を低減しつつも高い生産性を維持することができる新技術の開発が必要不可欠である。本研究では、これまでイネの育種に未利用であった野生イネから新たに有用な遺伝子資源を発見し、その働きを遺伝子レベルで明らかにしており、化学肥料を低減した持続可能な農業の実現に向けて、非常に有用な学術的知見および低栄養耐性品種作成の育種ターゲットとなる有用な遺伝子を提供している。
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