研究課題/領域番号 |
17K17729
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
地域研究
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研究機関 | 総合地球環境学研究所 |
研究代表者 |
大澤 隆将 総合地球環境学研究所, 研究部, 研究員 (40795499)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 選挙 / 民主主義 / オラン・アスリ / エスニシティ / インドネシア / かつての狩猟採集民 / スマトラ / 地方分権化 / 権力 / かつての狩猟採取民 / アナキズム / 平等性 / 社会人類学 / 東南アジア民族誌 |
研究成果の概要 |
本研究においては、インドネシア・スマトラ島東岸部に暮らす先住民オラン・アスリが暮らす2つの村落において村落長選挙と民主主義に焦点を当てた人類学的研究を行い、彼らの投票の行動選択と村落政治への参画が、日常生活の民族的境界に規定されたものではなく、候補者および村落長との互酬的関係のなかで選択され体験されていることを明らかにした。加えて、現代インドネシア政治における民主主義異的な手続きを通して、逆説的に、かつては非階層的な社会構造であった彼らの社会に、ある種の封建的な階層関係が出現していることを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究を通して、民主化・脱集権化にまつわる諸政策が進行しているインドネシアにおいて、歴史的に周縁化されてきた人びとが民主主義や地方分権化の権力に適応する過程と、彼らの社会において起こる社会変容を明らかにすることができた。このような研究は、人類社会における「民主主義」の概念や選挙のあり方について、他地域における比較の対象を提供し基礎的な理解を深めるものであり、日本また世界の政治のあり方に考える際に、参考となるものである。
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